【近畿「子どもの水辺」交流会in滋賀2024】に参加してきました
秋も深まり、風が肌寒く感じる季節になってきました。
そんな中、水辺環境を守り、理解を深めるための交流イベントが滋賀県で開催されました。
私たち共立理化学研究所の社員も、水質調査の体験イベントの講師として参加してきましたので、
その様子をお届けします。
みなさんこんにちは。今年で入社11年目に突入する「ありんこ」です。
今回は、2008年から開始して、今年で15回目の開催を迎える【近畿「子どもの水辺」交流会in滋賀2024】の体験プログラム【水質調査】に講師として参加してきたので、その様子をご紹介します!
【近畿「子どもの水辺」交流会】が目指すもの
交流会のこどもたちに身近な水辺活動を広く発信してもらい、上下流・府県間を越えて「水辺」に関わる近畿の皆さんの交流を深め、地域ぐるみの水辺活動の継続・広がりを共につくり、水辺を守り育てることを目指しています。
この交流会では、近畿地方の2府3県(大阪府、京都府、滋賀県、奈良県、兵庫県)の持ち回りで開催しており、子どもたちによる水辺活動の発表会や体験を行い、各府県の地域性を生かしながら交流会を行っています。
今年は滋賀県での開催となりました。滋賀県で有名な水辺といえば、なんといっても琵琶湖でしょう!
今回は、琵琶湖の上を航行する大型豪華客船「ビアンカ」の中で、琵琶湖をクルーズしながらの交流会が開催されました。
参加者の年齢層は、小学校低学年から中学生までと幅広く、たくさんの子どもたちが日ごろの成果を発表しています。
今回、集まったのは125人の子どもたちと保護者の皆さま。
ビアンカの船内を行き来しながら、発表や体験、そして交流を楽しみました。
当日のプログラム
●9:50 開会式
●10:00 ビアンカ乗船
滋賀県のイメージキャラクター「うぉーたん」「キャッフィー」も駆けつけてくれました。
●活動発表会
●琵琶湖展望
●12:00 お昼休憩
●午後:体験プログラム【魚観察・水質調査・プランクトン観察】・交流会
各プログラムを3つのグループに分かれて体験した後、交流会で意見を交換しました。
発表や体験、交流を通じて、美しい水辺やそこに住む生き物を守る方法をみんなで考えました。
●15:30 閉会式
●16:00 ビアンカ下船
体験プログラム(水質調査)
わたしたちが講師となり、子どもたちにパックテストを使った水質調査を体験してもらいました。
【琵琶湖と多摩川のCOD測定(体験プログラム)】
琵琶湖の南湖(*1)と、東京の多摩川では水の汚れに差があるのでしょうか。
プログラムでは、パックテストを使用して子どもたちに実際に水を測ってもらいました。
南湖で汲んだ水と、あらかじめ持参しておいた多摩川のCOD(*2)を測定し、汚れを比較しました。
CODの測定結果は、南湖の水が約2mg/L、一方で多摩川の水は約4mg/Lでした。
結果的に、南湖の水の方が綺麗であることがわかり、南湖に軍配が上がりました。
子どもたちは、実験を通して身近な水を調べる楽しさや驚きを感じている様子でした。
*1 南湖と北湖
琵琶湖のエリア別の呼び方で、琵琶湖大橋を境に南側を「南湖」、北側を「北湖」と呼びます。南湖と北湖では、地形や形状が異なるため、同じ琵琶湖でも水質が異なります。
*2 CODとは
汚れの指標。CODの数値が小さいと汚れが少なく、数値が高いと汚れが大きいことを示します。
琵琶湖の水にジュースを入れたCOD測定
時間が空いたグループにおまけの実験も体験してもらいました。
まず、「北湖」の水のCODを測定し、その結果が約2mg/Lであることを確認しました。
次に、この「北湖」の水にジュースを1滴加えて、CODがどのように変化するのかを観察してもらいました。 果たして、その結果はどうなったのでしょうか?
結果は、たった1滴加えた途端、あっという間にCODが8mg/L以上に上昇し、水が緑色に変化しました。 この変化に、みんなの目が釘付けになっていました。
ジュース1滴が、どれだけ綺麗な水を汚してしまうのか、改めて水質の大切さについて考える機会となったのではないでしょうか。
当日の琵琶湖はお天気にも恵まれ、青空が広がる晴れやかな1日となりました。
豪華客船に乗っての湖上クルーズと交流会は、子どもたちにとって特別な体験になったのではないでしょうか。朝から夕方まで、身近な水辺について発表して学んだ1日でした。
体験プログラムでは、子どもたちが興味津々で参加してくれ、大盛況となりました。
活動発表では、各自用意したパネルや展示物を持ち込み、なかには寸劇を盛り込んだ発表者も!
試行錯誤しながらたくさんの人に聞いてもらおうとする子どもたちの工夫が光ります。
聞く方も熱心で、たくさんの質問や感想が飛び交い、みんな一生懸命聞いて考えていたのも印象的です。中には、身近な水辺である地元の川をパックテストを使って測定したと発表してくれた子どもたちもいて、嬉しくなりました。
子どもたちの笑顔に癒されながら、私たちのパックテストが日頃の活動で使われていることを知り気持ちが引き締まります。 今後も、パックテストを通じて環境問題や自然環境について考え、学んでいってくれると嬉しいです。
次回は来年2025年に京都で開催されるそうです。歴史ある京都での交流会も楽しみですね!
交流会の参加募集は各府県からのホームページなどでご案内が掲載されるそうなので、今度とも要チェックです!それではまた。
<関連製品情報>
・パックテスト COD(低濃度) 型式:WAK-COD(D)-2
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・パックテスト[10回分入り]COD(低濃度) 型式:ZAK-COD(D)-2
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