多摩川を調べる

活動紹介 製品情報

弊社は、大田区田園調布に会社を構えています。田園調布というと、高級住宅街をイメージしますが、弊社は、高級住宅街を抜けた、多摩川のほとりに位置しています。

多摩川は、山梨県・東京都・神奈川県を流れて東京湾に注ぐ一級河川です。
そんな多摩川の源流から下流まで、5ポイントを選んで水質調査をしました。

使用したパックテスト

測定に使用したパックテストはCOD、アンモニウム、亜硝酸、硝酸、りん酸の5項目です。
測定は、同じバケツの水で各項目2回ずつ測定を行ないました。測定結果の上段は1回目、下段は2回目の測定値です。

第一ポイント

源流 山梨県
河岸まで下りられるところがなかったので、橋の上からバケツを下ろして水を採りました。
採水したときに、バケツにカゲロウの仲間が入っていました。きれいな水のところにしか住んでいない…とのことです。

測定結果

気温(℃)水温(℃)COD
(mg/L)
アンモニウム態窒素
(mg/L)
亜硝酸態窒素(mg/L)硝酸態窒素(mg/L)りん酸態りん(mg/L)
19.5
10.1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0

第二ポイント

上流 東京都西多摩郡
流れが急で、川の中は歩くのがやっとでした。川の流れの真ん中まで入って水を採りました。
川の水は透明でにおいはありませんでした。川にはオタマジャクシが泳いでいて、川底の石をひっくり返すと、カゲロウの仲間がたくさん出てきました。

測定結果

気温(℃)水温(℃)COD(mg/L)アンモニウム態窒素
(mg/L)
亜硝酸態窒素(mg/L)硝酸態窒素(mg/L)りん酸態りん(mg/L)
22.4
14.4
2
2
0
0
0
0
0.5
0.5
0.02
0.02

第三ポイント

中流 東京都立川市
山の中から、市街地の風景になりました。
片岸はコンクリートで固められ、テトラポットが置いてありました。反対岸は土が見えています。石は上流の河原にあったものよりも小さかったです。
川岸に立っていると、下水のようなにおいがしました

測定結果

気温(℃)水温(℃)COD(mg/L)アンモニウム態窒素
(mg/L)
亜硝酸態窒素(mg/L)硝酸態窒素(mg/L)りん酸態りん(mg/L)
23.1
21.4
5
5
0.2
0.2
0.02
0.02
2
2
0.2
0.2

第四ポイント

下流 東京都大田区
川岸はコンクリートで固められていました。川の流れは、見た目では見えませんでした。
川の色は、遠くから見ると黒っぽいですが、水を採ってみると透明でした。
川底の泥が黒く見えさせているのだと思います。
風が吹いてくるとかすかに潮の香りがしました。川の中央では15cmくらいの魚がパシャパシャはねていました。

測定結果

気温(℃)水温(℃)COD(mg/L)アンモニウム態窒素
(mg/L)
亜硝酸態窒素(mg/L)硝酸態窒素(mg/L)りん酸態りん(mg/L)
21.6
21.3
2
2
0.2
0.2
0.02
0.02
2
2
0.2
0.2

第五ポイント

河口付近 東京都大田区
測定場所についた時には、すっかり暗くなっていて周りはよく見えませんでした。
水を採ったところの足元は泥地になっていて、穴がたくさんあいていました。
よく目を凝らしてみると、カニがたくさん歩いていました。
採った水は茶色く濁っていて、時間がたっても濁ったままでした。

測定結果

気温(℃)水温(℃)COD
(mg/L)
アンモニウム態窒素
(mg/L)
亜硝酸態窒素(mg/L)硝酸態窒素(mg/L)りん酸態りん(mg/L)
20.3
20.0
2
2
0.5
0.5
0.05
0.05
2
2
0.2
0.2

それぞれの項目 グラフまとめ

どの項目も、「中流」から数値が増えていることが分かります。
多摩川は、東京都昭島市の多摩川上流水再生センターから下流に行くに従い、各水再生センターからの再生水が放流されており、そのことも数値が増えている原因の一つと考えられます。
川を調べるには、パックテストで色々な項目を測定する他にも、そこに生息している生き物を調べるのも楽しいです。
今回は見かけませんでしたが、多摩川上流でサワガニを見かけたことがあります。おそらく今回の河口付近で見たカニとは、種類も味も異なるのだと思います。比べてみたいものです。