~森の中の道しるべ~interview series1

会社紹介

「共立の森」の中で日々成長し、社員が働く中で浮かび上がる未来(ビジョン)を辿る姿・過程を追います。社員1人1人が歩む道は、まるで森の中で見つけた「道しるべ」のように、未来への明確な指針を見つけ出していく様子を描きます。日々の業務や挑戦を通じて、どのようにビジョンが形作られていくのか、働く環境で育まれる未来のビジョンに焦点を当てていきます。


共立理化学研究所の社員に焦点を当て、日々の業務や挑戦を通じて感じる「リアルな働き方」や「未来へのビジョン」を探る本コラム。第1回目は、事業開発部に所属するElleさんにインタビューしました。
Elleさんは昨年6月、共立理化学研究所に入社し、現在は日々、製品の研究・開発に取り組んでいます。
2024年11月に、彼女が入社前に研究していた発表内容である「分析手法の開発に関する研究」が第60回フローインジェクション分析講演会でFIA進歩賞を受賞しました。  今回は学生時代から、日々研究に励んできたElleさんが、共立理化学研究所に入社する前~現在にいたるまでの過程についてお聞きしました。

Elleさんについて

Q.現在、取り組んでいる仕事の内容(研究テーマ)について簡単に教えてもらえますか?
現在、ATP(アデノシン三リン酸)という物質を簡易分析で測定できる製品の開発を目指して、
研究に取り組んでいます。ATPは、細菌の存在を検出するための生物学的マーカーです。
実現すれば、主に食品製造や医療現場などで、清潔さや衛生状態の評価が可能となります。

Q.共立理化学研究所への入社を決めた経緯をぜひ聞かせてください。
入社前は、岡山大学で3年間助教授として勤務していました。
共立理化学研究所での製品開発は、私の専門知識と一致しており、さらに自分の知識を実践的な環境で応用できる機会があることに大きな魅力を感じたため、この職に興味を持ちました。
しかし、日本語が流暢ではなかったため、コミュニケーションに不安に感じていましたが、応募前に相談したところ、言語スキルは障害にならないという言葉に励まされ、応募を決意しました。

Q.入社前後でギャップを感じたことはありませんか?
実は、思った以上に自分らしくいられると感じています。
入社前は、仕事をする上で日本語が流暢ではないことがどのように影響を与えるのか心配でした。
ところが実際に入社してみると、言葉の壁など心配なく、同僚と有意義な関係を築けています。
私の職場はフレンドリーで温かい雰囲気で、同僚は皆親切で協力的です。
そのため、ここで働くことがとても快適に感じますし、仕事にも自信を持つことができました。

Q.入社して一番変わったことは何ですか?
まず、仕事スタイルに大きな変化がありました。以前は、学生の研究を指導する立場でしたが、今は自分の研究を推進することに集中しています。これには困難も伴いますが、やりがいを感じ、仕事を通して得られる達成感を楽しんでいます。

2024年11月、金沢工業大学で開催された第60回フローインジェクション分析講演会で、ElleさんはFIA進歩賞を受賞しました。
受賞の瞬間、彼女はどのように感じたのでしょうか?

Q.共立理化学研究所に入社する以前の研究についての受賞ですが、どのような内容か簡単に教えてください。
「自動フロー分析システムによる食品、環境分析の研究」と題したプレゼンテーションでは、マルチシリンジフローインジェクション分析およびマルチポンプフローシステムを使用した分析手法の開発に関する研究を発表しました。これらの分析法は、臭化物、亜硫酸塩、鉄、ソルビン酸、安息香酸、ウランなど、さまざまな物質の測定に適用されています。
さらに、費用対効果が高く、ユーザーフレンドリーな紙ベースの分析システムにも取り組みました。具体的には、食品サンプル中のグルタミン酸測定法の開発や、等電点電気泳動用およびピペットレス分析用の2種類の紙ベースのデバイスを開発しました。

Q.受賞のニュースを聞いた時の気持ちを聞かせてください。
今回、若手研究者としてJapan Flow Analysis Awardを受賞できたことを光栄に思います。
受賞の知らせは、岡山大学の教授である金田隆先生から最初にお聞きしました。この受賞により、私の研究内容が認められ、私の仕事が評価されていると感じています。
この賞に推薦してくださった諸先生方に、心より感謝申し上げます。

Q.受賞に至るまで、特に努力したことについてエピソードをきかせてください。
私は普段、「一生懸命働く」という観点ではなく、自分が楽しんでやりがいを感じることを大切にしています。知らない出来事に遭遇したときには、まず自分で調べ、他の人と話し合うことで理解を深めるよう心がけています。この好奇心と学ぶ意欲が、成功のために重要な要素であると信じています。
私にとって、「研究」とは情熱であり、興味でもあります。その過程には、いつも楽しさとやりがいを感じています!

今後の展望について

今回の受賞をきっかけに、Elleさんはさらに挑戦し、共立理化学研究所の技術開発を牽引していくでしょう。彼女の今後の目標について、最後にお話を聞きました。

Q.今後のエルさんの仕事について目標や夢があれば教えてください。
今の私の目標は、ATPを測定できるパックテストの研究・開発を成功させることです。入社して初めてのプロジェクトなので、これを達成できればとても嬉しいですし、自信にも繋がります。正直、結果がどうなるかはわかりませんが、この目標を達成するために全力を尽くすつもりです。
目標に向かって努力し、成功を目指す過程が、今の私のモチベーションとなっています。
実験では多くの困難に直面しましたが、それを乗り越えることで、このプロジェクトは大成功に繋がると信じています。


Elleさんのリアルな働き方に迫った本コラム、いかがでしたか?
いつも元気いっぱいの笑顔が魅力的なElleさん。モチベーションを高く保ち、目標に向かって努力し続ける姿には、私たちも大きな刺激を受けています。今回のインタビューを通じて、今まで知らなかったElleさんの内に秘めた想いを知ることができ、私自身も大きな学びがありました。
本コラムを通じて、共立理化学研究所の魅力を少しでも多くの方にお届けできたら嬉しいです。
第2弾のコラムもぜひお楽しみに!