体験が、学びへと続いた ~近畿子どもの水辺交流会 in 京都~
水質調査 優秀レポート発表!!!!
2025年11月に開催されたイベント「近畿子どもの水辺交流会 in 京都」。
共立理化学研究所は、体験プログラムとして「水質調査」を実施しました。
当日は、たくさんの子どもたちが水質調査に興味をもって実験をしてくれました。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!
11月のイベントコラムはこちら⇒イベントレポート
実は、私たちが本当に見たかったのは、その先です。
イベントが終わったあと、家に帰ってから、その体験はどうなったのか。
ただの「楽しかった思い出」で終わらなかったか。
そこで今回、共立として新しい試みを行いました。
■体験を、学びに変える
「レポート提出」から始まる、もう一つの水辺体験
イベント終了後、参加してくれた子どもたち全員に自宅で使えるパックテスト入りのお土産バッグをお渡ししました。
そして、こう呼びかけました。
「レポートを出して、すてきなプレゼントをもらおう!」
体験プログラム「水質調査」を行った子どもたちもそうでない子どもたちも。
イベントや水質調査をきっかけに、
・調べてみたこと
・考えたこと
・疑問に思ったこと
それを自分の言葉でまとめたレポートを募集しました。
その結果、なんと22名の子どもたちから、9つのレポートが届きました。
参加してくれてみなさん、ありがとうございました!


■全員に拍手を
参加賞に込めた「その挑戦をたたえて」というメッセージ
レポートを提出してくれた子どもたち全員に<参加賞>として「オリジナル缶バッジキーホルダー」をお贈りしました。
光を反射する素材なので、暗い道や雨の日でも安心。
リュックやランドセルにつけて、「実験したんだよ」と話せる小さな証明書です!!

レポートを書いたことそのものが、すでに立派な成果です。
まずは、そこをしっかり称えたいと思います。
■そして、特に輝いていた思考へ
優秀賞・敢闘賞の発表
9つのレポートの中から、着眼点や探求の深さを総合的に判断し素晴らしい内容のレポートを書いてくれた方に以下の賞を選出しました。
🏅〈優秀賞〉
「透明な水はきれいだと思っていたけれど、実際は…」
川の水は透明で、一見するときれいに見える。
でも、本当にそうなのだろうか。
本当のきれいさを具体的な数値で明らかにしたい。
そんな理由からこのレポートははじまっています。
水質を数値で確かめてみると、予想とは違う結果が出ました。
その驚きをきっかけに、「なぜこうなったのか?」と考え、
リンや窒素といった別の項目にも関心を広げています。
共立として印象に残った点
水質検査を目的ではなく「起点」として捉えていた点です。
結果を受け取るだけでなく、環境保全という次のテーマへと視点を広げ、「自分はどう行動するか」まで踏み込んでいました。
探究が測定で終わらず、行動へ向かっている。
そこが優秀賞の決め手です。
Aさんのこれからの探究の続きが楽しみになる、そんな力を持ったレポートでした!!

〈優秀賞〉では、世界にひとつだけのオリジナル「抱き枕」をお贈りしました。
ふわふわもっちもち!の優しい手触りをした抱き枕は、
表面には、イベントで使用したpHの標準色にあるオレンジ色のパックテストのイラスト。裏面には、イベントをきっかけにこれからも水辺や自然、科学に関わってもらいたいという願いを込めたかわいいイラストが入っています。


🏅〈敢闘賞〉
調査の熱意と率直な着眼点が書かれたレポートを急遽、〈敢闘賞〉に選びました。
〈敢闘賞①〉
「生き物がいる水はきれい、は本当?」
川に生き物がいるから、水はきれい。
その「当たり前」に、疑問を投げかけています。
親・兄弟と家族総出で実験を行い、生き物の有無と水質の数値を比べながら考える。
さらに、サンショウウオの存在やコケの生育環境との関係性にも関心が広がっていました。
共立として印象に残った点
このレポートの魅力は、継続力です。
イベント直後のレポート提出に加え、締切前にも新たな実験をまとめて再提出。 約1か月にわたって探求を続けた姿勢が強く印象に残りました。


〈敢闘賞②〉
「どうして同じ水なのに、違うの?」
実験した結果を見比べて、ひとつひとつの疑問を追ったレポートです。
雨水と水槽の水で数値が異なることに気づき、「魚が糞をするからではないか」と自分なりの答えを導き出しました。
さらに、雨水の酸性に注目して酸性雨や川・海へと視点を広げ、「雨水が酸性なら川や海も酸性になるのでは?」と考察を展開します。
でも、予想とは違う結果に直面。この結果をみて「別の理由もあるのでは?」ともう一度疑問を残しています。
共立として印象に残った点
実験結果を「答え」として終わらせなかったことです。
自分なりの仮説を立て、結果と向き合い、そこからさらにテーマを広げていく。
「疑問 → 調べる → 結果 → また疑問」
この探究の連鎖が自然にできていたことが印象的でした。
ひとつの疑問で立ち止まらず、次の疑問へと発展させた点が、評価のポイントです。


■子どもたちの声が、すべてを物語っている
レポートに記されていた参加者から感想 ※一部抜粋
▶子どもたち◀
・生き物がいるからといって水がきれいというわけではないのかもしれない。生き物の有無と水質の関係性を調べてみたい。
・川の水はきれいに見えていたのに、調べてみると汚れていることもわかりました。水はきれいに見えたのに……。びっくりしました。
・水がきれいすぎても魚が住めないことを聞いておどろきました。
・実験が楽しい。透明な水が薬と混ざって色が変わったことが楽しい。
▶保護者のみなさん◀
・予想した結果とちょっとちがうところにおもしろさを感じ、自分なりに考察をしていました。わかったこと、そこからまた湧く新しい疑問や不思議。身の回りには不思議と驚きであふれていることを実験から学び楽しみました。
・自分で考えながら大切に育てている生き物の水の状況を客観的に数値で見ることができ、新しい視点を得たようです。
■参加いただいたみなさんへのメッセージ
学びは、その場で終わらない
当日はあいにくの天気でしたが、水の実験を楽しみながら、一生けんめい取り組んでくれたことがレポートからよく伝わってきました。
「むずかしそう」と思えることにも、楽しみながらチャレンジできていたことは、とてもすばらしいことです。
親子でいっしょに水を見て、考え、話し合う姿も多く見られました。
同じ水を前に「どうしてだろう?」「思ったのとちがうね」と話す時間が、親子の会話につながっていたことも、この体験の大きな成果です。
実験が終わったあとには、「ほかの水でもやってみたい」「つぎは何を調べようかな」と考えている様子も見られました。
体験がその場かぎりで終わらず、次の行動につながっていたことは、とても大切な学びです。
中には、実験の前に「こうなるかな?」と予想を立て、結果を見て「どうしてちがったのかな?」と考えているレポートもありました。
結果を記すだけでなく、自分の考えとくらべてみることは科学の大切な力になります。
これからも「知りたい」「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、
身近な環境に目を向けていくきっかけを、みなさんと一緒につくっていきましょう。
(共立理化学研究所 代表取締役・岡内 俊太郎)
■レポートを読んで、私たちが感じたこと
疑問が次の行動を連れてくる。
イベントでの水質調査やパックテストをきっかけに、興味や疑問を見つけ、自分の力で考え、調査し、それをレポートにまとました。その行動力に、まずは大きな拍手をお送りします。
レポートから、調査をしているときの楽しみや学びが伝わり、私たちもとても嬉しかったです。
今回の実験で、予想と違う結果に疑問が出てきた人もいるのではないでしょうか。
今まで当たり前だと思っていたことと結果が違うということはよくあります。それは実験をしたからわかったこと。
その疑問が、次の疑問を連れてきます。
見守っていた保護者のみなさんも、子どもたちの新たな一面を見ることができて驚いたと思います。
測ることは、答えを終わらせる行為ではなく、考えが動き出すきっかけです。
今回のレポートは、「考える水質体験」が、体験後も続いていくことを、
はっきりと示してくれました。
小さな疑問を大切に、自分なりに考え行動していくみなさんの今後を私たちはこれからも応援していきます。
■次回も、また水辺で会いましょう
共立理化学研究所は、来年度も「近畿子どもの水辺交流会」のイベントに参加予定です!
水質調査を通じて、身近な自然を見つめる楽しさ学びを一緒に体験してみませんか?
今までになかった疑問がこれからの未来を拓くきっかけになるかもしれません。
みなさんの参加をお待ちしています!
次回開催予定:2027年1月23日(土)
開催場所:奈良県コンベンションセンター(奈良市)
※詳細は決まり次第、主催団体HPでご案内します