パックテスト アンモニウムとアンモニウム(排水)の違い

事例紹介 製品情報

以前コラムで紹介しましたが、パックテストには同じ成分を測定する場合でも型式の違う製品がいくつか存在します。今回のコラムでは、よくある問合せ項目の一つでもあるアンモニウムイオンを測定する2製品、「パックテスト アンモニウム(WAK-NH4-4)」「パックテスト アンモニウム(排水)(WAK-NH4(C)-4)」の違いを簡単に解説いたします。

「パックテスト アンモニウム」と「パックテスト アンモニウム(排水)」の測定原理は、どちらもインドフェノール青比色法を用いていますが、標準色の色味が異なるものとなっています。また、測定目盛や共存物資の影響も多少ですが異なります。

パックテストアンモニウム と パックテストアンモニウム(排水) 標準色の違い

パックテスト アンモニウムを用いた測定の際、発色に黄色味が混ざることがあります。これは、検水中に亜硝酸や鉄イオンが含まれる際に起こります。下の写真は、鉄イオンの濃度を変えて発色させたチューブの写真です。このような時は、標準色の上段と下段の色の中から最も近い色に合わせて濃度を判定します。

パックテスト アンモニウム 鉄イオンの影響
左の写真 : 鉄イオン 0, 1, 2, 5 mg/L 共存時の発色
パックテスト アンモニウム(排水) 鉄イオンの影響
鉄イオン 0, 1, 2, 5 mg/L共存時の発色

しかし、黄色味が強くなりすぎると「パックテスト アンモニウム」では比色が困難になります。その場合には、「パックテスト アンモニウム(排水)」を使用してください。「パックテスト アンモニウム(排水)」は、発色に黄色味が混ざっても影響しにくくなるよう工夫されていますので、比色しやすくなります。

それぞれの製品の特徴を表にまとめました。工場排水など共存物質が多い検水を測定する場合は、「パックテスト アンモニウム(排水)」をおススメします!

製品名パックテスト アンモニウム
(型式:WAK-NH4-4)
パックテスト アンモニウム(排水)
(型式:WAK-NH4(C)-4)
測定原理インドフェノール青比色法インドフェノール青比色法
測定目盛【アンモニウムイオン】
0.2、0.5、1、2、5、10 mg/L
【アンモニウム態窒素】
0.2、0.5、1、2、5、10 mg/L
【アンモニウムイオン】
0、0.5、1、2、5、10、20以上 mg/L
【アンモニウム態窒素】
0、0.5、1、2、5、10、20以上 mg/L
デジタルパックテスト ※1×
デジタルパックテスト・マルチSP ※1×
スマートパックテスト ※1
特徴河川水、地下水、飲料水等の共存物質が少ない水に含まれる検水を想定した製品浄化槽、下水、工場排水などでFe2+、Fe3+、NO2-など共存物質が多い検水を想定した製品
表1.パックテスト アンモニウムとアンモニウム(排水)の特徴の違い
※1 パックテストと水質計やスマートパックテストでは測定範囲が異なる製品もありますのでご注意ください。

どちらの製品も5回測定分のサンプルをご提供することが可能です。お気軽にお問い合わせください。

関連製品

パックテスト アンモニウム 型式:WAK-NH4-4
パックテスト アンモニウム(排水) 型式:WAK-NH4(C)-4

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