デジタルパックテスト6価クロム・低濃度を用いた3価クロム化成処理製品の熱水抽出による 微量6価クロム測定例

事例紹介 製品情報

この測定法では、酸性溶液中で6価クロムとジフェニルカルバジド(発色試薬)が形成する赤紫色の錯体を液量比12.5倍に濃縮し、吸光光度法により高感度に測定します。

亜鉛めっき‐3価クロム化成処理を行なった2種類(No.1、No.2)のねじを試験品とし、表面積あたりの6価クロム量を求めました。

使用器具、試薬

  • 試験品(ねじ等、表面積を測定したもの)
  • ビーカー
  • 加熱器具
  • メスシリンダー
  • 純水
  • 水質計用DPR試薬 6価クロム・低濃度(型式:DPR-Cr6+D)
  • デジタルパックテスト・6価クロム・低濃度 (型式:DPM2-Cr6+D)

測定方法

  1. 試料液の準備
    (1) 100℃に沸騰させた純水(50mL)に、試験品(50cm2)を入れ、10分間加熱して6価クロムを抽出します。
    (2) 試験品を取り出し、抽出液を50mLに定容し、そのうち25mLを試料とします。
  2. 試料液中の6価クロム濃度測定
    測定方法は、以下のリンク先の「使用法」をご参照ください
    「水質計用DPR試薬 6価クロム・低濃度」を使用する場合は こちら
    測定値は、濃度単位 mg/L で表示されます。
  3. 試験品の単位面積あたりの6価クロム量(μg/cm2)への換算:
    V:抽出液量 mL
    S:試験品表面積 cm2

    抽出液量 V=50mL、試験品表面積S=50cm2の場合の、 測定結果例を以下に示します。
    3価クロム化成処理製品の表面積あたりの6価クロム量
    試験品No.DPM2-Cr6+D測定値表面積あたりの6価クロム量
    No.10.059 mg/L0.059 μg/cm2
    No.20.041 mg/L0.041 μg/cm2

    さらに、皮膜重量あたりの6価クロム濃度(μg/g=ppm)は、以下の式で求められます。
    (皮膜の厚さ、皮膜の密度はあらかじめ調べてください。)